2017/05/14
先週初め、久しぶりにお出かけしました。
グルナディーヌ ターコイズのエスパドリーユ、初おろし。
待ち合わせは、
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叡山電鉄 出町柳駅。
30年来のお友達Tちゃん、アトリエに来ていただく約束を、
前日に急遽変更して、
二人とも行きたいと思っていた場所へ!
八瀬比叡山口駅を出て、
高野川を渡って、
少し歩くと、
着きました。

去年の新緑の季節からずっと憧れていた、
瑠璃光院。
石の階をどきどきしながら、ゆっくりと上ります。
ふかふかの苔が
美しい緑の陰影で織り上げられた敷物のよう。
爽やかな五月の風、
緑の間から降り注ぐきらきら陽の光、
深呼吸が気持ちいい。
心がほぐれていくのを感じます。
靴を脱いでまずは書院二階へ。
階段を上ると、目に飛び込んでくる緑の山と青い空。
みなさん、思い思いの場所に身を置いて、
ゆったりとしたひとときを楽しんでいます。
階段を上がって左を向くと、
一年間ずっと恋い焦がれていた「緑の間(ま)」が、
思い描いていたとおり、
目の前にありました。
漆のローテーブルに映るモミジの緑。
日本って美しい。。。
日本人で良かったと、
心から思います。
このままずっと夕方まで、
光と緑の変化を感じて過ごしてみたい。。。
身を置く場所によって、漆のテーブルに映る景色が変わります。
磨かれた廊下にも緑が映り、
こんなにも自然と一体になれる建築は
日本ならでは、ですね。
瑠璃光院のある八瀬の地は、もとは大海人皇子が背に矢傷を負って、
この地の釜風呂で傷を癒されたといういわれのあ土地。
八瀬は矢背とも書くそうです。
癒しの地として、貴族や武士に愛された保養地に建つ
大正昭和の大改築による近代数寄屋造りの書院。
戦後の開発の波にのまれ、取り壊されるところを、
一千二百坪の土地とともに寺院として残すことで存続されるに
至ったのだそうです。
近年は、新緑と紅葉の時期に期間限定で一般公開されています。
光の向き、焦点の位置によって、
写真にすると、緑の色が微妙に変化するのも楽しい。
アンティークのガラスのように、
漆の揺らいだ表面に映る緑が、
揺れる水面に映っているかのよう。
瑠璃の庭に魔法をかける素敵な漆のテーブルは
シンプルな八人がけ。
凝ったデザインもなく、ただ美しい
漆という素材と職人による丁寧な塗り、
日本の美がここにありました。
階下へと降りる階段、ふと目を上げると、
雲一つない五月の青空と柔らかな緑に包まれた山並み。
日本のお風呂のルーツともいわれる蒸し風呂の遺構も見学できます。
そして、一階の間へ。
瑠璃の庭を一階から臨む。
緑に包まれた庭も、
空と山を借景とした眺めも、
どちらも目に優しく、心をほぐしてくれます。
網代天井も美しい。
臥龍(がりょう)の庭。
水の流れと石組みで、
今に天に駆け昇ろうとする竜を現したお庭。
磨き上げられた板の間で、
お茶をいただきながら、
時間を忘れてとりとめもないおしゃべり。

池の鯉たちのランチタイムに、
空腹を思い出し、
お庭を眺めながら、ゆっくりとおしゃべり。
気が付くと、お昼を回っていました。
和の庭に、エスパドリーユが映えます^^
群生するシャガの花に見送られて、
瑠璃光院を後に。
敷地の一角にある瑠璃光院管主さんがコレクションされた
ルイ・イカールの美術館も見学。
和モダンな空間に、アールデコを象徴するアーティストの一人、
イカールの軽妙洒脱妖艶な作品がゆったりと飾られていました。
二つの大戦の間のつかの間の平穏を
みな夢中で楽しんだ時代ーベルエポック。
華やかだけど、どこか物悲しい時代。。。
その儚さが日本の人の心をひきつけるのかもしれません。
あ~、本当にいいお天気!
レトロな叡山電鉄のボディを眺めながら、
おしゃべりしているうちに、一本乗り過ごし。
出町柳の漬物やさんが営む旬菜ダイニング 葵匠さんへ。
お野菜中心のヘルシーメニュ。
漬物のお寿司もとっても美味しい!
鴨川を渡って出町柳の駅へ。
年齢も手芸もヨーロッパ暮らしも、共通点いっぱいのTちゃん。
楽しいひとときを本当にありがとう~♪
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新緑の世界が美し過ぎて、
写真が選びきれず、今回もとても長い記事になってしまいました。
読んでくださったみなさま、ありがとうございました^^
瑠璃光院、春の公開は6月15日までだそうです。
こんな素敵なところがあることを
教えてくださったRさんに心から感謝しつつ。。。
par Florilèges*S