2013/07/31
千三百年に続く道
Mさんをお迎えして、翌朝も早起き。
松尾山(まつのおさん)に向かいます。
我が家から車で30分、

気がつくと緑濃い山の中にいました。
思わず深呼吸。。。

ここは、松尾山山頂近く、
千三百年の歴史をもつ日本最古の厄除霊場・松尾寺。

いつも颯爽としているMさん、後姿も凛々しい!
大和の名水・松尾水。
ハイキングの方がよく水筒に水を補給しています。
煩悩と同じ数、百八の石段。いざ!
*T作のグルナード・ムタードのバッグと帽子、
Mさんにとってもよく似合っています。
登りきると、本堂が現れます。
十数年前、こちらで家族でご祈祷していただきました。
今年は厄年でないことに安心して、
ご利益のありそうな米俵と小判(大判?)の
おめでたい飾りに吸い寄せられました。
ここは七福神堂。
二人で飾りを見ていると、やさしいお坊さんがいらして、
中をご覧になりますか、とお声をかけてくださいました。
お堂の中には、弘法大師さま作といわれる大黒天立像が祀られています。
お坊さんが詳しく説明してくださり、
こちらの神様はお願い事をよく聞いてくださいますよ、との言葉に、
弁天さま、恵比寿さま、七福神のみなさまにしっかりとお願い。
松尾神社に通じる静かな竹林の小径を少し登り、
撞くと効き目が高いと教えていただいた厄除の鐘を、
二人で一回ずつ撞きました。
長い余韻をしばし無言で味わい、厳かな気分になります。
小さなお寺、静かな山の中、やさしいお坊さん、
心が洗われました。
そろそろMさんを駅に送る時間。
発つ前に、お坊さんに教えていただいたとっておきの場所へ。
千三百年前からそこにあるという松尾寺と法隆寺をつなぐ道、
舎人親王の伏し拝みの道。
その道の始まりに立ってみました。
舎人親王は天武天皇の皇子。
『日本書紀』を編纂されるとき、
『日本書紀』の完成と親王ご自身の42歳の厄除の願いをこめて
建立されたのが松尾寺の起源。
千三百年という時の隔たり、
私たちには、千三百年前の世の中は神話の世界とも思えるほど昔。
でも、この道は千三百年前から、実際に、
このお寺と聖徳太子さまの法隆寺を繋いでいて、
人々が歩き、石を運び置き、道になり、
千三百年間無くなることなくそこにあって、今もここにある。
うまく言葉にできないけれど、深く心に残る何かを感じました。
そして、そんな何かをMさんと一緒に感じられたこと、
ずっと忘れない思い出になりました。。。
par Florileges*S