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トワル・ド・ジュイとの出会い

今日はみどりの日。

我が家の植物たちも、

ものすごい勢いで育っています。

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新緑のモミジに、黄色のカロライナジャスミン、

白いモッコウバラに、ヤマボウシ。

今優しい香りに包まれて、おうちにいるのが楽しい季節です。


東側に植わっているオオデマリも、

今年は、虫対策を早めにしたので、

葉っぱも花も食べられずに、きれいに咲いてくれました。

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玄関脇のブルーベリーも

可愛いパフスリーヴの花をいっぱいつけて、

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今年は豊作の予感~♪


本作りも、作品制作、撮影、レシピつくり、レシピ校正と進み、

これからトレースされたレシピの校正が始まります。

GW前には、トワル・ド・ジュイについてご紹介するページの

ドラフトを準備していました。

ジュイのことを書いていて、ずっとためていたジュイに関する

本やカタログ、資料を読んでいるうちに、

昔のことをいっぱい思い出しました^^


今日は、私とトワル・ド・ジュイとの出会いについて

書きたいと思います。


今からなんと25年以上も前、

結婚を機にフランスに住むようになった私は、

フランス語を勉強した後、日本人会が日本人向けに作成した

パリの学校リストの中で、ふと目にした美術史を学べる学校

エコール・デュ・ルーヴルに入学しました。

IMG_3936.jpg 

今では、とても難しい入学試験があるそうですが、

当時は、フランス人なら早いもの順、

外国人は、フランス語のレベルテストで合格ラインに達していれば、

誰でも入学できました。

(進級、卒業できるかは別でしたが。)

この大学では、先史時代から現代アートまで、

西洋美術史だけではなく、アジア、オセアニア、アフリカの

美術史、美術のテクニック、コレクションの歴史まで、

美術に関することをすべて学びます。


フランスでは、国立の大学はほぼ無料で、

しかもこの学校の学生証があると、フランス中の国公立の美術館が

フリーパスで入れることに惹かれて入学したのですが、

勉強を始めたら、それはそれは楽しくて、

家事はほぼそっちのけで、

結局、4年間、第二過程の美術館博物館学まで

どっぶりと美術漬けの生活を続けてしまいました。


世界中のすべての時代の美術史のほか、

さらに、少なくとも一つ専攻テーマを選び、

それについては三年間を通して学びます。

私の専攻は、19世紀~20世紀初頭美術史。

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私たちの先生は、前年に着任されたばかりの長身、赤毛の若々しい先生、

学生たちのあこがれのギ・コジュヴァル先生。

口頭試験のとき、一対一で質問を受けるときには、

ドキドキしたものです^^

その先生も今は60代、2008年から今年の三月まで、

オルセー美術館の館長を務めていらっしゃいました。


午前中はスライドを使っての講義を受け、

ルーヴル美術館の一角にあったので、

毎日のようにルーブルの食堂でお昼ご飯を食べ、

午後は、美術館で実際の作品を観ながら講義を受けます。

そして、その後は夕方まで図書館へ。

まだ、パソコンやインターネットも普及する前のこと。

ノートづくりも大変でしたが、とても楽しい思い出です。


そして、私が初めてトワル・ド・ジュイと出会ったのが、

この学校の講義中でした。


二年生の装飾美術史の講義。

午前中のスライド講義は、真っ暗な中、必死でノートをとるので、

講義中はあまり考える余裕などないのですが、

初めて見たトワル・ド・ジュイで飾られた室内インテリアのスライド、

そして、パリ郊外の街ジュイ・オン・ジョザスにトワル・ド・ジュイ美術館があること、

いつかこの美術館に行ってみたい!と思ったこと、

そのことは、なぜかはっきりと記憶に残って、

その後も心の片隅にずっと刻まれていました。


そして、この薄っぺらいカタログは、私の宝物。

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1992年にジュイ美術館が開催した

『プリント生地に見るダンスと音楽』展のカタログです。


ルーブル美術館のミュージアムショップは、美術関係の書籍も

充実していて、年に数回、古くなったカタログや本を格安で販売する

ブラッドリーBraderieを催します。

そこで偶然見つけたカタログ。

整理整頓が苦手な私が、

その後、何度も引っ越しを繰り返したにもかかわらず、

不思議とこのカタログだけは、

迷子にならず、いつも手元にありました。

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フラン建ての値札シール。

まだユーロに替わるずっと前のことです。


トワル・ド・ジュイ美術館は、

もとは、1977年にオーベルカンフ美術館としてオープンしましたが、

その後、コレクションを順調に増やし、

1991年にエグランティーヌ城を改装して移り、

トワル・ド・ジュイ美術館となりました。

授業でトワル・ド・ジュイとジュイ美術館が取り上げられたのも、

開館したてでちょうど話題となっていたからかもしれません。

つくづく、トワル・ド・ジュイと縁があったのだなぁ、と

今更ながら思います^^



この小さなカタログは、これまで何度となく、

手に取り眺めていましたが、

今回いろいろと調べてみて、とても貴重な資料であることを実感しています。


今から15年前の展覧会を少し覗いてみましょう~♪


これは、J.-B HUETデザインのL'offrande à l'Amour『クピドへの貢ぎ物』。

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子どもたちのそばで、フランスのバグパイプ・

コルヌ・ミューズを演奏する男性がいます。


同じく、ユエによるDélices des quatre saisons『四季の喜び』の中にも、

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踊る男女の傍らで、座ってコルヌ・ミューズを演奏する男性。

持ち歩ける楽器コルヌ・ミューズは、

農民や羊飼いたちの楽器だったそうです。

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こちらは、パリのミュゼ・ド・ラ・ミュージック

音楽美術館所蔵のもの。

素敵な装飾がほどこされていますね。


ノスタルジックな田園風景を描いた美しいジュイ『四季の喜び』の

春のシーン。

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コルヌ・ミューズに併せて踊る男女の真ん中には、

L'arbre de mai(五月の木)が立てられています。


その昔、5月の最初の日には、

お花や葉をブーケにして松の木の枝の先に固定して立て、

根元では火を焚き、

その周りを歌いながら踊ったのだそうです。


『五月の木』のことは、昔、

民俗芸術の講義で習ったものの、

確認しようとインターネットで検索しても

なかなか期待する説明を見つけられずにいたのですが、

なんと、15年も前から手元にあったこのカタログに

探していた説明を見つけてウキウキしています^^


これは、春の女神マイアに捧げるお祭りの名残りで、

今でも春のお祭りとして、この風習が残っている地域もあるそうです。

授業では、愛しい人の家の前に『五月の木』を立てて、

愛の告白をするとも習った気がするのですが、

その記述はまだ見つけられていません。


人気の柄『四季の喜び』の魅力的な柄の中でも、

天使が舞い、とりわけ目を引くこの柄が

このような風習を描いたものだと知ると、

また楽しく眺めてしまいますね。


同じく『四季の喜び』の中の柄、

IMG_3946.jpg 

こちらは、ピクニックと水遊びのシーン。

ジアンのティーセットにも採用されているエレガントな柄ですが、

私はこの柄を見るたびに、

マネの『草上の昼食』を思い出します。

今日、マネのこの作品は、ジョルジョーネの『田園の合奏』と

ライモンディの『パリスの審判』を基に描かれたとされていますが、

草上でピクニックする三人の男女、そして傍らで水浴びする女性、、、

私は密かに、ユエのこのジュイの柄を

マネは見たことがあったのではないかな?などと妄想しています^^


いずれにしても、ユエの時代の草上のピクニックは、

マネの時代にも楽しまれ、今に続く人々の楽しみであることは確かですね。


私とトワル・ド・ジュイとの出会いが、美術史の中だったからか、

私は美術品として、史料として、

ジュイをまず眺めてしまうのかもしれません。

でも、手芸の材料として使用する布に、

そんなストーリーがあるのは、

素敵なことですよね!

だから、私は、四半世紀経ってもなお、

ますますジュイに夢中なのでしょう~♪


すっかり長いお話になってしまいました。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

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どうぞ、楽しい連休後半をお過ごしくださいね。


これからも、素敵なジュイのお話をご紹介してまいります。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします~♪


par Florilèges*S

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